身体障害について、ちょっと気になるニュースがあったので、私の意見を述べておきたいと思います。
片方の目の視力を失った人たちが、視覚障害者としての認定を求める全国組織「片目失明者友の会」(事務局・広島市)を設立したという記事なのですが、健常者→片眼失明→両眼失明という経緯を経験した者として、どうもすっきりしない感覚を覚えたので、少し意見を書かせていただこうと思います。
私は片眼を失明した状態で7年間ほど過ごしましたが、もう片方の眼は矯正視力で0.9ほどはありましたので、、現行基準では障害者認定はされませんでした。その代わりというと少し語弊があるかもしれませんが、健常者と特に変わりなく生活をしていました。運転免許も更新の際に、視野検査が追加されましたが、特に問題なく更新もできましたし、運転も行なっていました。
「片目失明者友の会」の発起人の方は片眼は失明されているようですが、もう一方は1.5の視力があるということのようですし、私からすれば健常者と変わりなく生活できると推察します。片眼では遠近感が取りにくく、多少の不便を自覚することもないとは言えませんが、個人差を考慮しても、ある意味「慣れ」が解決してくれるんじゃないかと思います。
遠近感の問題で何らかの症状があるとすれば、片眼で見ているからというよりも、他の影響を考えることも必要ではないかと思います。
人の眼にも手や足と同様に「利き側」が存在するので、常に両目で認識している訳でもないですし、両眼とも視力があっても、左右の視力差が大きい方だとよく使っている眼とそうでない眼があったりします。
そういうことも考慮すると、単に片眼を失明したからと言って、障害認定の基準を改正する必要があるというのは話がちょっと飛躍し過ぎなんじゃないかと思います。
確かに片眼を失明したことで何らかの症状が出ている方には救済策も必要かもしれませんが、それは障害認定とは次元の違う話だと思います。
うがった見方をすれば、障害認定されることでの行政サービスを期待しているのかな?と勘ぐってしまったりします。現状で視力障害は1級から6級まで等級がありますが、片眼を失明していたとしても、もう一方の視力がかなり残存していれば6級の方よりもよく見えていることになるでしょうから、受けられるサービスも限定的でしょう。
それでも障害認定を求めるという方もいると思いますが、視力障害者認定とともに白状などで、視力障害者であることを明示することはできますか?と説いてみたいとも私的には思います。
歩行に支障のないレベルの視力が残っている弱視の方のほとんどは白状を私用していません。そのことによって、危険な目に遭うこともありますし、視力障害への誤解を生むこともあります。障害者差別は以前に比べれば少なくなったとはいえ、白状を持っていれば目立ちますし、持ちたくない人がいるのも現実です。
安全の為にも一見して分かりにくい障害の場合は白状でなくても、何らかのシンボル的な明示をした方が良いと思いますし、障害のあるなしに関係なく、生活できる社会となることが望ましいと思いますが、障害認定を求める方々はそのようなことも考えていらっしゃるのかなぁ?と。
障害の認定を受けるということは、行政の福祉サービスを受けられるなどのメリットもありますが、それだけハンディキャップも背負っているということになりますし、デメリットもあるということも知っておく必要があると思います。
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posted by 鍼医Kまたはハリー at 22:41|
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