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患者さんにはセルフケアとしてストレッチをよくお勧めしていますが、このストレッチはなかなか曲者でやり方を間違っていると効果的でなかったり、場合によっては身体を痛めてしまうことがあります。
そんなストレッチですが、2015年02月18日にNHKで放送された「ためしてガッテン」で取り上げられていました。番組内容はwebでも概要は掲載されていますので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。
さて、番組では「従来のストレッチではケガの予防にはならない」「ストレッチの新常識」「従来のストレッチには欠点」があるというような内容で、それらを踏まえて新しいストレッチがスポーツ界を中心に広がりをみせていて、それを紹介するというような流れでした。
従来のストレッチとは違う新しいストレッチは「○○ストレッチ」と言います……ってな具合でもったいぶって番組は進行するのですが、「やっぱり」というか「なーんだ」というよくあることなのですが、残念ながら私的には全然新しくはなかったです。(^^ゞ
結論を言ってしまえば、従来のストレッチは「静的ストレッチ」で、ケガ予防などに行なうストレッチは「動的ストレッチ」だということなのです。
しかし、私的には従来のストレッチは静的ストレッチとは思えません。というのは患者さんとお話していると、ストレッチというと、小・中学生など学生の頃に行なっていた運動前の柔軟体操をイメージされる方が非常に多いからです。
つまり、柔軟体操というと立位なら前後屈やアキレス腱伸ばしなど、座位なら開脚しての体前屈などを少し反動を付けて繰り返して行なうというものです。
これは静的ストレッチというより、むしろ動的ストレッチになります。ということは従来のストレッチは多少、やり方は違えども動的ストレッチをしていた方も多いのではないかと思います。
静的ストレッチは患者さんにもセルフケアとして行なっていただいているストレッチで、筋肉を傷めずにじわっとしっかり延ばすストレッチです。
静的ストレッチのポイントは4つ。
1.反動は付けない。じわっと筋肉を伸ばす。
2.呼吸は通常呼吸で息を吐いたり、止めたりしない。
3.延ばし過ぎない。痛いところまで延ばすと延ばしすぎ。気持ちよく伸びている感じのところまでにする。
4.延ばした姿勢を維持する。筋肉が伸びている感覚が薄れてくるまで1分〜2分延ばした姿勢を維持する。
というようなことに注意しながら、それぞれの部位について3セットほど行なっていただくと効果的です。
この静的ストレッチは「ためしてガッテン」でも実験をしていましたが、運動前には適しません。なぜなら、筋肉は伸ばされて柔らかくなりますが、同時に筋力も低下した状態になるからです。2時間程度で伸びすぎた部位については元に戻るそうですが、これを運動前に行なうと関節可動域が広がりすぎたりして関節に負荷がかかりすぎて捻挫などの原因になります。
一方、動的ストレッチは筋肉を大きく伸ばすというより小さく、反復して筋肉が温まるまで行なうというものです。かなりざっくり書いていますが、要は筋肉を小刻みに動かすことで筋線維を傷めずに動かすことが可能で、反復することで、通常は筋線維は同時に強く収縮しない構造になっていますが、筋肉を反復して動かすことで、収縮リズムを整え、大きな力を出せるようになるということです。また、反復して動かすことで血行がよくなり、温まってくると筋肉は餅のような粘りのある状態になり、より傷めないようになるのだそうです。
ストレッチと一口に言っても目的によってやり方を変える必要があるということですから、セルフケアを行なう際は気をつけて行なってください。
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posted by 鍼医Kまたはハリー at 22:29|
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予防と養生