2014年12月26日

ささいな事と思っているところが大問題!


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この年の瀬になんとも腹立たしいというか悲しいことがありました。
いや、まぁ、不幸があったとかそういう類の話ではなく、不条理な出来事に出くわしたのでした。

自治体によって制度はまちまちですが、多くの自治体では鍼灸やあん摩・マッサージ・指圧施術を受診するに当たって高齢者福祉の施策として助成を行なっています。

神戸市や明石市でもそのような施策が行なわれているのですが、不正を働く者が少なからず存在します。もちろん多くの方は適正に使用されています。

それで、本日、不正を働こうとした患者が来院したのです。
助成は助成券という形で該当年齢に達した者が申請をすることで郵送で自宅へ送付されます。その助成券は数枚綴りになっていて(自治体によって助成額や枚数は異なります)、1回の施術に対して交付された者が1枚使用できるというものです。

当然ながら、交付を受けた者以外の人が使うことはNGですし、一度に複数枚数を使用することもNGです。

助成券を使用しないまたは必要なくなったという複数の方から貰ってきて、さらに一度に複数枚数、つまり施術料金を現金払いしないで済むように使用したいと来院された患者が言ったのです。

もちろん、当院は不正使用を認める訳にはいきませんから、そのような使い方はできない旨を伝えました。すると、なんとその患者は予約をしていたにも関わらず施術を受けずに帰っていきました。

予約をし、治療院まで足を運んでいるのに、助成券が使えないと分かると、当然のように帰っていく……正直、人間性を疑ってしまいます。

同時に「この人にとっては鍼灸治療はその程度のもの」と思われていることに情けなさと悲しさを感じました。

それから、助成券を不正使用することにあまり罪悪感を感じてなさそうな点も残念ですし、おそらく他の治療院では助成券の不正使用でも受理したところがあるのでしょう。

使用しない助成券を他人に譲る人もいるから貰う人もいる訳で、「ばれなければ良い」「少しぐらいいいじゃないか」「違う人が使っても交付された人が使った場合と原資は一緒」というような声が聞こえてきそうで、気分が悪いです。

不正使用しようとした人はささいな事と思っているかもしれませんが、これは詐欺行為を働くことです。金額は小額かもしれませんが、そのような行為を働こうとする思考が非常に問題だということを認識していただきたいと切に思います。


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タグ:助成券
posted by 鍼医Kまたはハリー at 22:04| Comment(2) | TrackBack(0) | ご立腹

2013年11月27日

HIV検査目的献血を防止するには、どうすればいいのか?

献血をよく行なっている者として、とても残念に思ったのは、連日のHIV検査目的献血で輸血を受けた方の内、1名がHIVの感染が確認されたことです。

厚生労働省エイズ動向委員会は27日、今年1〜9月に献血された血液のエイズウイルス(HIV)検査で、HIVを感染させるおそれがある血液が55件あったと発表したということですが、すべてではないにしても、HIVの感染の可能性を知りながら献血を行なった者が相当割合いることは明らかでしょう。

万が一、自身がHIVに感染していたとしても、大きな問題にならないと思っていたのか、感染していればその血液は使用されることなく、しかも検査に異常があったことを知らせてもらえると思っているのか、分かりませんが、献血ルームで検査目的の献血は行なわないようにと、わざわざ問診事項に入っている意味を少し考えれば、何のための献血か分かりそうなものですが、そう思わない人もいるということなんでしょう。

献血された血液の検査結果でHIV陽性反応があってもその結果は通知されないことをはっきりと明示しておけば、検査目的献血は防止できるとは思いますが、そこまでしなければならないというのは、なんか情けない気分にさせられてしまいます。

だんだんと物事を「推察する」ということができない人々が増えているんでしょうか?自己中で周囲の人々に配慮できないような人が増加してしまうと、生活しにくい社会になってしまうと危惧します。

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タグ:HIV 献血
posted by 鍼医Kまたはハリー at 21:56| Comment(2) | TrackBack(0) | ご立腹

2013年11月25日

誤誘導するメディアの記事に一言

情報を伝える側には情報を受け取る側が誤解をしないような記事の書き方をしなければならないと私は思うのですが、どうもそうなっていないケースが多いように思います。

記事の見出しなどは文字数に制限があるなど、ある程度は仕方ない部分はあるにせよ、誤誘導してしまうような見出しはいかがなものかと思います。

また、記事内容についても同様です。特に専門家のコメントなど、記事を書いている人が都合よく、コメントを引用することで、コメントした人の意図とは違うように使用されてしまうケースがあると思います。

下記の記事は読者に誤解を与える記事と言っても過言ではないので、取り上げたいと思います。

マッサージ・整体の健康被害が続出 肩こり治すはずが頚椎損傷に 〈週刊朝日〉

記事の要約としては、マッサージや整体で頚椎に損傷を受けるなどの健康被害が近年多くなっており、気を付ける必要があること、また、整形外科では推奨しない施術であり、法的にも禁止されている施術行為もあるというようなものです。

まず、この記事内容では、鍼灸、あん摩・マッサージ・指圧、カイロプラクティック、整体さらに接骨、整骨なども一緒くたに論じられているようですが、それらをすべて医療類似行為とひと括りにしていること自体、前提条件が間違っています。

広義には医療類似行為には鍼灸やマッサージに加えカイロや整体などの民間療法も含まれて論じられているケースがありますが、狭義には鍼灸、あん摩・マッサージ・指圧、柔道整復師は国家資格であり、医療の一部限定解除として医療行為を行なっているものです。

カイロプラクティックや整体は昭和初期から盛んに行なわれるようになり、民間療法ではありますが、鍼灸やあん摩・マッサージ・指圧等と同等に注意喚起が必要な施術とみなされている民間療法ということになります。

まずはこのことを踏まえておく必要があると思います。

それでは、記事の内容から指摘して行くことにします。

まず、冒頭に「 肩こりや腰痛など、病院で診てもらうほどでもないちょっとした不調を、マッサージや整体で改善している人も多いだろう。しかし、その施術で症状が悪化したり、しびれや痛みやマヒが出たりするなどのトラブルも起こっている。」

この部分も前提に問題があります。病院に行くような症状が必ずしも重症で、そうでないものが軽症ではありませんし、そもそも病院で治らないから治療に来る患者さんも多いですし、医療行為として行なっている我々、鍼灸、マッサージと街中のリラクゼーション目的のサロン等と同一に論じることはナンセンスです。

次に「 昨年8月に発表された国民生活センターの調査によると、マッサージや整体などの施術を受けて健康危害が発生したとの相談は年々、増加傾向にある。相談した8割の人が医療機関を受診、そのうち3割は治療に3週間以上を要していた。」

この部分についても上記の理由の他に、医療行為の一部とはいえ、人が介在することですから、絶対に問題が起こらないということはあり得ません。それは病院でも同様です。

また、健康被害を受けた施術行為の内、4割強が国家資格を有しない民間療法によるもので、国家資格を有する施術では10数パーセントという資料を見たことがあります。

次に「 マッサージや整体などによる健康被害は、いまに始まったことではない。厚生労働省は1991年6月に、医業類似行為(あん摩、指圧、マッサージ、鍼灸=しんきゅう)、カイロプラクティックなど)に対する取り扱いについて通知を出している。そこには頚椎に対して急激な回転伸展操作を加える「スラスト法」は、体に損傷を加える危険が大きいことから、「禁止する必要がある」と記されている。」

この部分で、厚生労働省からそのような通達があったことは事実ですが、これはカイロプラクティックや整体の一部の施術において、頚椎に大きな負荷をかける手技があり、容認できないということであり、鍼灸やその他の施術全般が危険な行為を行なうということではありません。また、上記でも書いていますが、カイロプラクティックや整体においてもそれ以前から法的に規定のある鍼灸やあん摩・マッサージ・指圧と同様に規制した方が良いということで、同列に記載されているものであって、この通達を以って、鍼灸やあん摩・マッサージ・指圧を引き合いに出すこと自体、問題があると思います。

この後、整形外科医のコメントが掲載されています。

 医業類似行為の健康被害問題に取り組む喜多整形外科(大阪府守口市)の喜多保文医師は「背骨には多くの神経が通っているので、整形外科医でもとくに頚椎は慎重に扱います。医学的知識に基づいて教育や訓練を受けたこともない人が触る場所ではない。そもそも人間の手で押すだけで関節が調整できるということは、医学的、物理的にあり得ません」とコメントしています。
このコメントの中で「医学的知識に基づいて教育や訓練を受けたこともない人が触る場所ではない。」という部分は明らかに鍼師、灸師、あん摩・マッサージ・指圧師、柔道整復師等の国家資格を有しない施術行為について述べていると思われますので、上の厚生労働省の通達内容を引き合いに出して広義の医療類似行為を危険な行為と論じる、この記事には問題がありますし、一貫性がありません。

次ぎの「市立岸和田市民病院リハビリセンター長の浜西千秋医師は別の視点から、こうした療術系の医業類似行為による危険性を指摘する。」の「療術系の医業類似行為」という部分を見ても、国家資格を有しない、公的に基礎医学を学習していない施術行為についてコメントを行なっていることは明らかです。
この記事を書いた記者がどのような取材を行ない、資料を集めたのかは分かりませんが、国家資格を有する者と民間療法を行なう者、きちんと基礎医学を勉強した者、そうでない者、さらにはリラクゼーションなども含めて、ごちゃごちゃに論じることは記事を読む読者にとっても決して有益な情報とはならないでしょうし、誤誘導記事と言っても過言ではないでしょう。

情報を伝える側が、その内容をもっと精査して発信してこそ、メディアの価値はあるんじゃないでしょうかね?

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posted by 鍼医Kまたはハリー at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ご立腹