今月は午後から外来講師をお招きしての学会でした。
本日、お越しいただいた先生は桜美林大学 心理・教育学系専任准教授 山口創 先生でした。
「皮膚からみた心」という演題で講演をしていただきました。
山口先生の専門分野は「健康心理学、ボディワーク, 身体接触、非言語コミュニケーショ」ということで、中でも身体動作によって心がどのような状態に変化するかを研究する身体心理学を専門としておられます。
取り分け、鍼灸業界においても、経絡治療を行なう治療家にとっては、皮膚を介しての刺激が身体に及ぼす影響については重要な部分であり、とても興味深いお話を聞かせていただきました。
昨今では医療現場でも、ご家庭でもスキンシップが重視されるようになりましたし、皮膚に接することで、安心感を与えるなど、精神、心理にも多大な影響を及ぼすことが知られています。
また、ご自身でも気付かないうちに、緊張を和らげるためや、逆に緊張や集中力を高めるために身体に接触刺激を与えていることもあります。セルフタッチやセルフマッサージなどがそれらに当たります。
医療分野では、感染症の問題などもあって、消毒を徹底的に行なって、なるべく接触しないということも行なわれてきましたが、もちろん、必要なことですが、接触することのメリットも多いにあるということです。
鍼灸では基本的に医療用手袋や指サックなどを付ける付けないなどの違いはありますが、患者さんの皮膚に接触します。按摩・マッサージ・指圧においても、衣服の有無はありますが、接触します。触れることで更に治療効果の向上に繋がっているという部分もあるということです。
精神や肉体を整えるためには、接触することでの交流も必要不可欠なことなんじゃないかと思います。
参考に山口先生の著書を数点、リンクしておきますので、ご興味のある方はご一読を!
手の治癒力
皮膚感覚の不思議―「皮膚」と「心」の身体心理学 (ブルーバックス)
愛撫・人の心に触れる力 (NHKブックス)
子供の「脳」は肌にある (光文社新書)
鍼灸治療院 和み堂 公式サイトはこちら!
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肌が触れ合うというのは、互いの体温を感じられるので、それだけでも安心してリラックス出来る場合が多いと思います。