整形外科ではまず脊柱管狭窄症の疑いでX線検査やMRI検査、リュウマチとの鑑別に血液検査、末梢動脈疾患など血流の問題の疑いで血流や脈波などの検査、と様々な検査を受け、その結果、検査結果に異常は発見されなかったというケースでした。
こうなると、現代医学では対症療法で薬物治療を行なうしか手段がないというような状況になります。
この患者さんは当初は鎮痛剤も効果があったということでしたが、次第に効果が自覚できなくなり、症状を何とかしたいということで、来院されました。
高齢の方ですが、鍼治療は生まれて始めてだと言います。
治療後は症状が少し楽になったと帰っていかれましたが、、経過はどのように推移していくかは治療を重ねていかないと分かりませんが、もう少し早くに鍼治療を始めていれば、つらい時期がもっと短くて済んだかもしれません。
現代医学で大きな病気でないかや、現状を知る上で、検査も、もちろん必要ですが、検査をしてもそれが必ず治療に繋がるとは限りません。
鍼灸治療でも、特に古典的な治療を行なっているところでは、現代医学で診断がつかないような症状であっても、東洋医学の見立てによって診断、治療が可能です。
そのような事を考えると、何か症状があった時に、病院へ行くことも必要ですが、鍼灸治療を行なうという選択肢がもう少し上位に位置するようになれば、全体的に健康な方がもっと増えるのではと思います。
鍼灸治療は基本的には自費診療となることが多いですから、費用の問題もあって、なかなか第一選択肢とはならないかもしれませんが、今後の医療費の抑制を考えれば、もう少しハードルが下がる必要があるのではと思います。
鍼は「痛そう」、灸は「熱そう」というようなイメージもハードルを上げる原因になっているでしょうし、鍼灸治療がどのようなものであるか、どのような治療工程なのかなど情報発信が十分でないことなども影響しているのだと思います。
国民皆保険制度や高額医療制度があることで、治療を受ける人の自己負担の上限が抑えられているので、医療費は少なくて済むという感覚があるかもしれませんが、実際には保険料などから自己負担以外の部分は支払われている訳で決して安価ではありません。
治療を行なうために、高額がかかり過ぎても困りますし、自己負担が少な過ぎても、安易に病院を受診したり、過剰な薬物摂取を助長しても困ります。
難しい問題ではありますが、身体を治療していく上で、何を選択していくかということは将来的にも重要なことで、個々それぞれが、一考することも必要ではないかと思います。
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