2012年05月22日

制度疲労をなんとかしないと…

吉本興業所属のお笑い芸人、「次長課長」河本準一さんの母親が生活保護費を受給していた問題が随分と世間を騒がせているようです。片山さつき氏らが取り上げた事で騒ぎは相当なものになっているようです。

まぁ、国会議員が一個人を名指しして問題視するのはちょっと問題もあるかとは思いますが…

「次長課長」河本さんを擁護する発言や非難する発言もどちらも散見されますが、単純に「けしからん」とも言えないですし、「仕方ないね」とも言えません。

そもそも生活保護法が制定された頃と現状では経済状態も社会構造的にも想定が違ってきているでしょうし、制度疲労が否めないと思います。

制度自体も時代背景を加味して改正などもされてはいるとは思いますが、根本的に制度を改正しないと問題解決は難しいと思います。

これから先、身寄りのない人々はもっと増加してくるでしょうし、それは高齢者だけではないと思います。民法では直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があるとはいえ、自身の生活は維持しなければなりませんし、自身の生活を壊してまで扶養しないで済むための社会保障制度のはず。

ところが、現状では生活保護を受けるために移り住む人がいたりしますし、親族の経済事情まで行政が把握するのは難しいと思います。

不正受給も全受給者の1割程度あると言われていますし、年1%程度不正が明らかになっていると言います。

そのような不正が放置されてきた背景には単に行政の怠慢だけではないでしょうし、職員の人員配置の問題や経済状況をどこまで把握できるかなど権限があるかないかなども大きな問題だと思います。

そして、受給者の意識と受給額の問題があります。現状では一旦、需給が決定されると、更新のチェックは甘いと言われていますし、それは上記のような権限の問題もあると思いますし、不正受給を行おうと思えばいくらでも逃げ道があったり、そこに貧困ビジネスが存在していたりと問題は山積していると思います。

生活に関わることですから、生死に繋がることもあるので、踏み込んでいくことが難しいかもしれませんが、それをしないと悪影響がどんどん広がっていくと思いますし、いつかは破綻してしまうでしょう。

受給額にしても働くより働けない理由をつけて働かない方が収入が多いというのでは、労働意欲がそがれてしまうというモラルハザードが起こってしまうでしょうし、精神、心理的な罪悪感さえクリアできれば労働しないという選択をする人は減らないと思います。

労働できない理由に健康面の問題がありますが、病院からすれば取りっぱぐれのない患者ですし、不必要な手術をして摘発された病院もあるぐらいですから倫理崩壊を起こしやすいとも言えます。

また、精神的な病などではスクーリニングが難しいという面もあるでしょうから、悪用して診断書を書いてもらうなんてことも可能でしょう。

いろいろと制度自体やその取り巻く状況に問題がありますから、制度自体の見直しと場合によってはペナルティーも規定しないといけないと思います。

正直なところ、このような事が問題とならないような社会状況になって欲しいと思いますし、そうならなくてはならないんじゃないかと思います。

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posted by 鍼医Kまたはハリー at 21:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 物申す
この記事へのコメント
日本の法律の多くは、性善説によって作られているのですが、やはり不正を撲滅したければ、もうそれではやっていけない所まで来ていると思います。
Posted by koyuri at 2012年05月22日 22:10
koyuriさん。現状に見合う法律に改正していく必要がどんどん高くなっているのだと思います。それには政治家ももっと勉強してもらわないといけませんね。
Posted by 鍼医K at 2012年05月23日 22:53
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