2011年04月19日

リハビリは難しい!?

人工膝関節全置換術を行った患者さんが2ヵ月半ぶりに来院されました。今回、手術を行った膝関節は私が始めて診させていただいた時にはすでに変形しており、なかなか除痛することができませんでした。

今後のことも考慮して今回手術を受けられたんですが、術後2ヵ月半が過ぎていますが、まだ痛みが取れないようです。ご自宅でもリハビリをがんばっておられる様子なんですが、ひとつ気になることはその膝関節周囲の熱感が未だに引いていないということ。

リハビリの過程では筋肉の強化は必須ですが、筋トレをしているから熱感があるということではなくて、炎症が引ききっていないような感じがするんですね。

他の患者さんで骨折後のリハビリも兼ねて来院されている患者さんも術後の患部周辺に熱感がかなりあるということもありますし、この間の学会の症例検討会でも同様の症例報告があったりで、リハビリというのは難しいと思ったりしています。

骨折や人工関節置換術などの術後にしても動かせない時期がありますから筋肉が拘縮してしまったりで関節が動かせなくなると後々のリハビリが大変だったり、運動制限が強い間はQOLの低下も考えられますから、関節が固まらないように早い段階から積極的にリハビリを行うことは大切なんだと思いますが、患部やその周辺に熱感を伴う状況というのは考え物だと思う訳です。

リハビリを行うにしても動かした筋肉はしっかり冷却して、弾力性の維持、向上するようにストレッチングを入念に組み込むなどが適度に行えていれば治癒までの道のりは最短となるかもしれませんが、そのバランスが崩れてしまうと、もしかすると術後の痛みなどを長引かせているかもしれません。

適度に行うということの難しさを実感している次第です。
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posted by 鍼医Kまたはハリー at 19:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 医療
この記事へのコメント
医師は「手術をすれば全てが薔薇色」的な説明をしますので、患者さんは手術に同意しますが、その後が大変難しいです。

筋肉が弛緩して、早く良くなるコトとイイですね。
Posted by koyuri at 2011年04月19日 22:24
koyuriさん。手術はリスクがかなりありますし、手術が終わってもそれで治癒ということではないですしね。それなりに高齢者になると余生を考えて手術に踏み切るか現状で我慢するかという選択に迫られることがあったりするんですが、どちらも万全とはいきませんし、難しいですね。
Posted by 鍼医K at 2011年04月19日 23:26
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