改正薬事法で新設された一般用医薬品の登録販売者試験で「全国柔整鍼灸協同組合」の組合員や家族が受験資格に必要な実務従事時間を水増しして出願していたという事件には情けない気分にさせられました。
和み堂にも登録販売者の資格取得のための教材を販売しているという業者からの営業電話が以前ありましたが、今思えば、全国柔整鍼灸協同組合も関係していたところからの営業電話だったかもしれません。
というのも、私が治療院を行いながら実務従事時間を確保することがそもそもできないからと営業電話の相手に話したところ、それについてはきちんとクリアできるのだと言っていたからなのです。
私は知らなかったのですが、置き薬の販売業者については経過措置として改正薬事法施行後3年間は登録販売者の資格がなくても販売ができるようになっていて、しかもその間の業務については登録販売者の受験資格の実務従事時間としてカウントできるようになっていたとか。
で、今回の実務従事時間の不正はこれを悪用したものということです。
私も日々の臨床の中で、漢方薬の服用を併用した方がいいなと思う患者さんもいますし、実際に処方薬でなくても患者さんに合わせて適切な薬を勧めることができ、それが販売できれば治療効果も上がるでしょうし、いいとは思いますが、実際のところ、鍼灸の知識や技術を磨くだけでも大変ですし、それに加えて漢方薬ならまだしも、他の薬の知識まで頭に入れるとなると相当に大変なことですし、正直、そこまで手が回らないと思います。
ビジネス的にはメリットもありますが、果たして知識を得るだけでも大変なことになると思いますし、患者さんにとってメリットがある仕事ができるのかは疑問です。
基本的には薬剤に頼らなければ身体の状態が維持できないという状態は健康とは言えないと思いますし、必要以上に薬物を服用することのないようにしていかなければ将来的に莫大な医療費を負担しなければならなくなるかもしれません。
ビジネスも大切ですが、そろそろもっと多くの人が将来の状況を考えた方がいいんじゃないかと思います。
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セカンド・オピニオンも大事ですしね。