2010年12月14日

医療はビジネスか仁術か?

「医は仁術なり」と言いますが、実際には博愛精神だけでは成り立たないのですが、北原脳神経外科病院が来年早々、カンボジアに進出するらしいのですが、「医療と環境技術を東南アジアに輸出する」ということのようです。

カンボジアでは日本の医師免許で医療行為ができるようですし、需要もあるようです。また、国内での今後の医療業界のあり方に不安視する声が大きくなっていることも後押しをしているのかもしれません。

カンボジアや周辺諸国で日本の医療技術が受けられることは有意義なことなのでしょうけど、経産省も支援する医療技術を輸出するというビジネスであるということを考えると、医療業界も決して安泰な業界ではないことは分るのですが、国内の医療が現状でも機能麻痺している部分があるのに、大丈夫なんだろうかと危惧します。

更なる少子高齢化社会を迎えるにあたって医療業界も新しいビジネスモデルを模索しているということなんでしょうが、高度な医療技術を発展途上国の富裕層をターゲットにした感もありますし、本当に医療が必要な人々に必要な医療技術が提供されるとは限らないんだろうなとも思うのです。

こういう流れは国内から技術が回外へ流出するだけでなく、同時に人材などの海外からの流入を助長するように思うのですが、セーフティーネットが貧弱なわが国においては経営が成り立たなくなるところがたくさん出てくるのではないかと思いますし、そういう流れにも対応していかなければならないのかもしれませんが、かなりの混乱を招くことも予想されます。そんな状況で医療サービスを受ける患者側に不利益にならなければいいのですけどね。

グローバル化という名のもとでいろんな産業で混乱があったりするのでしょうけど、法治国家である以上、法令順守ということを忘れないようにしないといけないと思います。既成事実が先で、法整備が追いつかずに慣例法で対処するなんてことばかりにならないことを祈ります。



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タグ:輸出 医療
posted by 鍼医Kまたはハリー at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療
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