寝起きは動かそうにもちょっと動くと「あたたっ」ってな具合で痛みでほとんど可動域がありません。
で、日中に治療の合間をみて少しだけ局所治療を行なったのですが、時間も限られていましたし、いまひとつ。局所治療だけでも多少、痛みは取れていたんですが、動かすと「あたたっ」という状態でした。
この状態では明日の仕事にも差しつかえがあるかもしれませんし、寝苦しいだろうと思って、夜に再度治療しました。
今度は時間があるので、ゆっくり診察して治療を施しました。
頚部の動作で一番痛みが出るのが後屈。この時に頚部の付け根から肩甲骨の内側に向かっての痛みが最大。前屈すると肩甲骨の真ん中あたりから下端あたりの高さの背骨の横に痛みがあり、側屈すると頚部から肩上部につっぱるような感覚がでていました。
寝違いや筋違いのような症状は筋肉の損傷や断裂、捻挫などが考えられるので最終的には身体が組織を修復し終わらないと痛みなどが出るのですが、傷んでいる部位の周辺も影響を受けて引きつっていることもありますし、痛みをかばうために筋緊張が高度となってそれが痛みとなっていることもあります。
なので、治療ではその余分な緊張状態を解いてあげることと、損傷した部位の修復の補助という感じになります。
で、具体的には頭部を動かした状態から痛みが出ている経絡は小腸経と膀胱経、それから督脈の関与もあるかなという診立てをしました。
で、まずは膀胱経から末端の井穴、原穴、絡穴、ゲキ穴を準に指で圧迫してその圧迫した上体で頚部の動作痛の変化をみました。が、あまり変化なし。
次に小腸経で同様に井穴、原穴、絡穴、ゲキ穴と圧迫して同様に動作痛の変化をみまし。た
で、原穴である腕骨穴を圧迫した時に頚部後屈痛が最も軽減したので、そこに刺鍼すること数秒。抜鍼後も頚部後屈痛は消失しました。
次に前屈時のツッパリ感というか軽い痛みが取れていないので、そちらの治療をすることにしました。
膀胱経の末端付近のツボの圧迫では動作時に変化がなかったので、今度は背骨の棘突起間の督脈上の反応点を探ってみると第7胸椎と第8胸椎の間が広がっていました。ここにあるツボは至陽穴。で、ここに刺鍼すること数秒で、頚部の動作による痛みは消失しました。
あー、良かった良かった、これでぐっすり眠れるはず。
経絡とか経穴(ツボ)というのは不思議なもので痛みの出ている患部に触れずに治すということができたりします。遠隔治療とか言われていますし、古典の刺鍼法では遠道刺などと言われる手法だったりします。
寝違いや筋違い、ぎっくり腰などもそうですが、急性の炎症を伴うような症状の場合は下手に患部を触ると、治療直後は良くても後で悪化したり、場合によっては治療直後でも悪化することがあります。
身体は壊れた部分を一生懸命に修復しようとしているので、血液を集めたり痛みを出して患部を保護しようとしていたりするところに治療によって刺激が加わることで、血流が良くなり過ぎたりすると腫れあがって、熱を持って、むくんだりして痛みが強くなってしまうこともあり得るのですね。
そのようなことを考えた場合に患部に触れずに治療ができるというのはリスクを最小にした治療と言える訳です。
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ともあれ、Kさんの御蔭で、奥様大事にならなくて良かったですね。
疲れている時は、体調が激変するコトもありますから、これから寒くなるコトもあり、誰しも本当に気をつけないとイケマセンね。
> 「摂取」としたつもりが、「接種」になってましたね。
そうなんですね。全然気がつきませんでした。(^_^;)音声化ソフトでは発音は同じようですね。
ところで、やはり段々寒くなってますし、年末に向けてあわただしくなったりなどなど知らぬ間に身体に負荷をかけていることもありますから、養生しないといけませんね。