2010年09月24日

現役鍼灸師Kの「思うところを述べよ!?」 bol.202 チックの治療

明日25日発行のメルマガのコラム部分を一足早く掲載します。



 最近、偶然なのか必然なのか立て続けにチックの患者さんが来院されています。不思議なもので、同じような症状の患者さんが重なることは結構あるんです。

季節要因などはたいていの方には共通に影響するので、体質や生活環境などが似通った方に同じような時期に同じような症状が出ることも十分あり得るという訳です。

さて、チックですけど、まずどういう病体かをみていきましょう。

1.チックの病体
医学辞典を見ると「顔面、頚部、舌、四肢などの筋肉に、不随意な速い収縮が瞬間的に起こり、しかもそれが不規則な間隔で反復する現象である。」となっています。

要は顔や首、手足などに無意識に起こる筋収縮が不規則に繰り返すというものです。

小児に多い、予後が良い単純性チック、慢性で進行性に悪化するジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、種々の脳の病変による症候性チックに分類できます。

鍼灸の治療対象となるのは単純性チックと一部、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群でしょうか。

ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群の
三徴候として、 1)多系統性チック、 2)声帯チック、 3)汚言症が知られていますが、予後についてもまちまちで個々の状態によって、かなり差があるようです。

チック障害の原因としてはまだよく解明されていないようですが、大脳基底核においてドーパミン系神経の過活動によるものという仮説があるようです。また、遺伝的な要因もあるとされています。

チックは基本的には18歳以下の病気で小学校に通いだす頃に発症することが多いようです。また、女児より男児の有病率が高く、女児より男児の方が発育が遅いことなども要因となっているようです。

また、チックでは強迫性障害、他動血管注意障害(ADHD)や学習障害や自閉症を合併することもあります。

チックは精神的ストレスなど心理的要因で増悪することが多く、患者を取り巻く環境が影響していることも多いようです。

2.チックの治療

 西洋医学では精神科系の薬物治療が中心となるようです。

東洋医学では個々の状態に合わせて治療も変化していきますが、体質などを考慮した全身のアンバランスの解消と運動性チックの場合などは不随意運動をする患部への治療も行なうことがあります。

また、心理的な原因から自律神経のバランスを崩したり何らかの症状が出現している場合はそちらの症状の解消を行ないます。

よく使用する経穴(つぼ)としては頭部の百会、神庭、前兆や大椎、身柱、合谷、内関などがあります。

経絡としては精神的ストレスなど心理的な要因には肝経や心経などの関連が強いですし、発育ということであれば腎経の関与も不快と考えられます。治療穴としては太衝、曲泉、太谿、陰谷などがあります。


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posted by 鍼医Kまたはハリー at 23:32| Comment(2) | TrackBack(0) | メルマガバックナンバー
この記事へのコメント
チック症状というのは、かなり難しい症例になりますね。

ともあれ、そういう方々は全身が緊張している場合が多いので、あえてチックに拘らず、全身の緊張を減らすコトに重点を置くと、徐々に改善する場合が多い様に思います。
Posted by koyuri at 2010年09月25日 21:37
koyuriさん。チックは症状も個人差がかなりありますので、治療期間もまちまちですね。数回の治療で改善した子もいればもっと時間がかかることもありますしね。なんにしても心理的要因が影響していることが多いですから、全身の緊張を緩めるようにバランスを取ることは大事ですね。
Posted by 鍼医K at 2010年09月26日 00:38
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