2010年05月26日

現役鍼灸師Kの「思うところを述べよ!?」 vol.198 〜 ツボはいろいろあるけれど・・・

天候が安定しませんね。5月も下旬というのに、
なんともすっきりしない今日この頃です。
私は数年前まではGWにはすでに半そでで過ごし
ていましたが、さすがに今年は最近まで長袖を
着ていました。

年々、気候変動が激しくなっているのか、それ
とも私の身体が老いてきたからなのか、微妙な
気分です。

◆◇◆ 今日のお題 ◆◇◆

 1.院長コラム〜ツボはいろいろあるけれど・
・・
 2.あとがき

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 1.院長コラム〜ツボはいろいろあるけれど・
・・
────────────────────
本日は患者さんにもよくお話する内容なのです
が、ちょっと初心に立ち返ってみたいと思いま
す。

鍼灸治療では鍼や灸を施すところは、ご存知の
通り「ツボ」と呼ばれています。専門用語では
経穴(けいけつ)といいます。

さて、このツボですが、現在WHOに登録されて
いるもので、正経(せいけい)と任脈(にんみ
ゃく)、督脈(とくみゃく)と言われる経絡に
属しているツボだけでも361穴あります。その
内、313穴は左右二つあるので、合計で674穴あ
るということになります。

他にも正経や任脈、督脈に属さないツボとして
阿是穴(あぜけつ)と呼ばれるものがあったり、
書物によっては千とも二千とも言われるぐらい
ツボはたくさんあります。

まあ、ツボは本当にたくさんあるのですけれど
も、当然ながらすべてのツボを治療に使う訳で
はありません。正直、治療で全く使ったことが
ないツボもたくさんあります。

とはいえ、治療で直接的に鍼や灸をしないツボ
にももちろん意味があります。それはどういう
ことかというと、ツボは治療点としてのツボ以
外に診断の際にどのような状態になっているか
を診る診断点としてのツボだったり、身体の状
態を反映して何らかの反応を示している反応点
としての意味合いもあったりします。

診断点や反応点としてのツボは必ずしも鍼や灸
を施すとは限りません。まぁ、ツボにもいろい
ろあるということですね。

しかしながら、上の反応点や診断点としてのツ
ボを考慮したとしても使わないツボはあります
ね。昔はいろんなツボを使用していたのでしょ
うけど、その有効性などが長い年月の間に精査
されてきたんだと思います。

さて、そんなツボなんですが、たくさんあるツ
ボをやみくもに使用するというのはよくありま
せん。

東洋医学では生命エネルギーを「気」と表現し
ます。作用などによって呼び名はいろいろ変わ
るのですけど、「気」という言葉で総称してお
きます。ややこしくなりますから。

それで、その「気」が身体を隅々まで循環する
ことで人は活動する訳です。要は生きていると
いうことになります。

そして、その「気」が循環する通路が経絡と言
われるもので、つまりは経絡も身体の隅々まで
張り巡らされているということになります。

経絡にはいろいろ種類があって、上記の正経に
属する経絡は12経絡あります。それに任脈、督
脈の二つを合わせて14経絡を使用して治療する
というのが一般的です。

そしてこの12経絡はそれぞれが繋がっていて、
「気」はそれぞれの経絡を順に巡行して一日で
50周するということになっています。

それで、ツボの話に戻るのですが、ツボはこの
経絡上にある反応点だったり診断点だったり治
療点だったりします。そして、長い年月をかけ
て試行錯誤の上に特定の位置に反応点や診断点、
治療点を見いだし、そこに名前をつけた、そし
てこれをツボとして扱うようになったのですね。


ですから、ツボを考える時に、経絡の存在とい
うのはとても重要になってきます。上記のよう
に経絡には種類がありますから、繋がっている
とはいえ、治療の際に刺激しない方がよい経絡
もあります。場合によっては状態を悪化させて
しまうこともあり得るのです。

それから、ツボを考える時にもうひとつ大切な
ことがあります。TVや雑誌などでツボが紹介さ
れることがありますし、経絡経穴の教科書には
ツボの位置が記載されていますし、図も描かれ
ています。

ところが実際の身体は当然ながら個人差があり
ます。身長も違えば身体の幅、厚みなど人それ
ぞれです。なので、教科書や雑誌などで書かれ
ているツボの部位に必ずしも目的のツボがある
とは限らないということになります。

教科書や雑誌などのツボの位置はあくまでモデ
ル位置で、実際のツボの位置を見極めることが
大切で、これは素人では非常に困難と言えます。


なので、鍼灸師という専門家が存在するのです
ね。

それでは、鍼灸師はどうやってツボの位置を特
定しているのか?ということなのですが、これ
は文章で書くのは難しいのですが、あえて書く
とすれば、それは指先の感覚ということになり
ます。

ツボは身体の反応点でもあるので、その時々の
身体の状態で様々な状態を示します。

ツボの反応としては凹んでいたり、盛り上がっ
ていたり、軟弱だったり、暖かかったり、逆に
冷たかったり、皮膚がざらついていたり、乾燥
や湿っていたりなどの状態を現していたりしま
す。

そしてそんなツボの反応と問診から得られる情
報、脈診や腹診などの情報を合わせて、最終的
にどの経絡を治療するのか、どのツボを使うの
かを決定していくという訳です。

このように考えるとTVや雑誌で気軽にツボの紹
介などを行なっていますが、安易にツボを刺激
するというのは危険もあるということになりま
す。

とはいえ、ツボをドンピシャで特定できなけれ
ば身体に及ぼす影響も少ないと言えますし、弱
い刺激なら身体の自己調整能力が触発されてよ
い結果を導くかもしれませんので、TVや雑誌の
情報も使い様ということです。まぁ、不安な時
はいろいろ触らないというのが一番の防御です
ね。

ということで、今回はツボについて、再度考え
てみました。ツボを触る時はちょっと注意して
みて下さいね。

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 2.あとがき
────────────────────
今回はツボのお話をしましたが、このメルマガ
の在り方を今、検討しています。もともとはま
ぐまぐ!さんのブログ形式メルマガでしたので、
内容はいろいろで、一定のジャンルという感じ
ではなかったので、今更とも思いますが、今後
の内容をどうするか検討している次第です。
いっそ違うメルマガとして新規発行した方がい
いのかなどとも考えていたりします。まぁ、こ
のままかもしれませんし、その辺りは決まり次
第お知らせしますね。
posted by 鍼医Kまたはハリー at 16:44| Comment(2) | TrackBack(0) | メルマガバックナンバー
この記事へのコメント
あまり深刻に考えだすと、連載は難しくなります。

なるべく流れのまま思い付いたコトを書かないと、回数を重ねる内に大変になるのではと思ったりします。
Posted by koyuri at 2010年05月26日 23:07
koyuriさん。そうですね。日頃思ったことなどはブログで書いてるので、メルマガの内容をもっと特化したものにしようかなどと考えています。メルマガは月一で発行しているので、患者さん向けということもありますし、ブログとはまた違う切り口をとも思っていたりで、いろいろ検討中という感じです。とはいえ深く考えすぎても仕方ないですしね、もうちょっと力を抜いてかんがえてみることにします。
Posted by 鍼医K at 2010年05月29日 23:28
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