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本日、先日から行なっている卒後研修の最終日の研修を行いました。
外部研修を当院で行なうのはスケジュールの関係もあり、今回で最終日です。
たったの3日間でしたが、されど3日間!養成施設の実技実習や臨床実習の患者を診させていただくのとは一味違う体験ができたのではと思います。
それで、本日はご予約の患者さんにもご協力いただいて、当院での実際の治療の見学と脉診や腹診などを研修生にもしていただきました。
Kさん、ありがとうございました。
午後からは、まだやっていなかった「取穴」についてレクチャーと総まとめと質疑応答を行いました。
「取穴」の技術は鍼灸治療を行なう上で最も大事な技術のひとつです。例え脉診や腹診などで診断が的確にでき、鍼の手技がきちんと行なえるように訓練していたとしても正しくツボが取れないと、つまり「取穴」ができないと治療効果は激減してしまうどころか全く効果がでないこともあります。
そういう意味ではこの「取穴」が最も難易度が高いのかもしれません。特に全身の経絡調整、気の調整などを行なう場合は的確に「虚実に対する補瀉」を行なう必要がありますから「取穴」がきちんとできるか否かで結果は相当に違ってきます。
そして、全身のバランスを整える時にまずは診断に基づいて虚している経脈に対して補う手技を行なうのですが、「虚しているツボ」を「取穴」することが研修生には難しかったようです。
というのも「虚しているツボ」を的確に見つける取穴法を習っていなかったようなのです。内心「やっぱりか!」と思いましたが、養成施設では指導教官も複数いたようですが、圧痛点をツボとして「取穴」するようにしか指導していなかったようです。しかも結構な圧をかけての圧痛点探しをしていたようでした。
確かに、硬結がツボと一致することもありますから、そのような部位は圧痛が出ることはあります。しかし、その圧痛も強く按圧すれば圧痛を感じる部位はたくさんありますし、ツボの反応としての圧痛かどうかの判断は非常に難しいと言えます。
そして圧痛が出やすい部位というのは虚実で言えば実になっている部位に出やすいので「虚しているツボを補う」ことをしたい場合には適当な取穴法ではないと言えます。
虚しているツボを取穴する場合には繊細な皮膚へのタッチとその変化を感じ取る感覚を磨くことが大事になってきます。これはある程度、経験を積んでいくしか訓練法はないのですが、少なくともそういう取穴法が行なえる、指導できる教官が一人はいて欲しいものです。
圧痛点治療であっても運動器疾患に対しては効果を出せることもありますが、逆に言えば運動器疾患にしか対応できないとも言えます。本来の鍼灸治療は内臓の病や自律神経やホルモンバランスなどの調整などにも適していますから治療の幅を広げるという意味では圧痛点治療以外の技術も是非身につけていただきたいと思いました。
今回もまた一つ養成施設での指導の問題点と限界を見たような気分でした。やはり資格取得してから実際に患者さんを診るまでの間にもうワンステップ、スキルアップの段階が必要なのではないかと思います。
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やはり、何でも習うより慣れよというコトで、実践しないと奥の深さは判らない部分が多いものですが、研修させて頂いた方達は、とても勉強になったろうと思います。